業務委託と派遣の違いとは?

疑問に思うパソコンを持つ男性

※本ページにはPRが含まれます。

派遣と他の雇用形態を比較

現代の企業が生き残るために重要なのは、変化に強い企業体質であるといえます。

グローバル化による世界経済からの影響や、IT・モバイル化による流行の移り変わりの速さなど、企業を取り巻く環境は日々変化していると言っても過言ではありません。

そのため、変化に強く、変化を味方につける企業体質を身につけることが必要となってくるため、業務の効率化やコスト削減といった施策が重要となります。

派遣と業務委託の違い

このコスト削減を考えた場合に大きな課題となるのは人件費を中心とする固定費で、これは売上が変動した場合にも削減しづらいコストとなっています。

コストに対する固定費の割合が高い場合、企業は売上が変動した場合に赤字に転落しやすくなってしまいます。

この人件費の一部の変動費化と、また業務の効率化をどっちも行なう手法として注目されているのが、派遣や業務委託といった外部の労働資源を活用する方法です。

この外部の労働資源の活用法には主に、派遣契約と業務委託の2つがあります。

しかしながら、派遣契約と業務委託をどっちも扱う派遣会社なども存在するため、派遣契約と業務委託の違いを知らないというご担当者の方も多いかもしれません。

そのため「派遣契約と業務委託のどっちがいいの?」「派遣契約と業務委託どっちも変わらないんじゃないの?」と考えている方も少なくないのではないでしょうか。

しかし、派遣契約と業務委託には明確で大きな違いがあります。この派遣契約や業務委託による外部の労働資源を活用するためには、両者の違いと、どっちがどのようなメリット・デメリットを持つのかを理解しておかなくてはなりません。

派遣契約と業務委託のメリット・デメリット

それでは、派遣契約と業務委託にはどっちにどのようなメリット、またはデメリットがあるのでしょうか。

まず派遣契約におけるメリットとして、法定要件が簡単であり派遣社員の利用がしやすいことがあります。派遣でスタッフを受け入れる場合、必要な法定契約は「派遣個別契約」のみで、細かな契約は必要ありません。

そのため、繁忙期など必要なときに必要な派遣社員を入れることができます。それと比べ、業務委託では法定要件が複雑になるというデメリットがあります。

前述のとおり、業務委託では派遣と異なり業務委託先がその業務をまるごと請負するため、業務委託元がその業務から独立していなければならず、それを取り決めるために業務条件を契約として交わす必要があります。

そのため「業務請負基本契約」などの業務の請負に関するものはもちろん、業務委託先のスタッフが委託元の企業内の施設で業務を行なう場合は「施設・設備賃貸契約」が必要になるなど、業務条件に応じて様々な契約があり、煩雑な点がデメリットです。

次に、派遣契約におけるメリットとして、直接の業務管理が可能であることがあります。

前述のとおり、派遣社員は派遣先である企業のスタッフとして派遣されているため、派遣先の企業が自社社員に対するのと同じように業務指示を行ない、それによって必要な業務を行なわせます。

そのため、例えば急な予定変更や細かい業務手順の指示なども可能です。それに対し、業務委託では業務委託先がすべて請負するため、委託先のスタッフを直接管理するようなことはできないことがデメリットです。

ただし、直接管理が行えるということは逆に言えば指導を行なわなくてはならないということです。業務委託では業務委託先にスタッフの指導を任せることができるのですが、派遣契約では派遣社員に業務管理や安全指導といったケアが必要な点がデメリットであるといえます。

また、派遣契約のデメリットとして派遣可能期間や職種に制限があることも挙げられます。派遣には事業所内で派遣を受け入れることができる期間の上限が3年と定められており、この派遣期間上限を1日過ぎた日のことを抵触日と呼びます。

この抵触日を超えて同じ事業所内で派遣社員を受け入れることはできず、同じ派遣社員に業務を継続させるためには、その派遣社員に直接雇用の申し込みをする必要があります。

ただし、事業所における抵触日は労働組合の代表者の過半数に対する意見聴取などの手順を行なうことで、派遣期間を延長することができます。

また、派遣には港湾運送、建築、警備の業務などの業務につくことができない業種が存在することもデメリットの1つです一方で、業務委託では業務を行なうのは業務委託先が雇用するスタッフであるため、これら派遣のような期間や職業の制限がないというメリットがあります。

タイトルとURLをコピーしました